2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「おかわいさうに」と憲法改正

憲法改正のゆくえ 「おかわいさうに」は三島由紀夫が「戦後日本の大衆」を指すことばとしてよく用いた。戦中、アメリカの捕虜兵を見て或る女性が「おかわいさうに」といって当時世間から非難を浴びたことを引き合いにし、思想や観念を度外視し、低い次元で右…

《書評》鈴木謙介著『サブカル・ニッポンの新自由主義――既得権批判が若者を追い込む』(ちくま新書)

新自由主義=既得権批判 鈴木は本書で「新自由主義」の由来と問題点について論じている。ただし本書には、ハイエクやフリードマン、サッチャーやレーガン、あるいは中曽根や小泉といった名前はほとんど登場しない。それは鈴木が、「新自由主義」をイデオロギ…

負の神としての「悪魔」について

日本在住の欧州から来た人物と酒場で話していた時のことである。文化の違いをあれこれと話すのは楽しいものであるが、中でもキリスト教の考え方について話を聞くのは、何とも興味深い。そんな話の一つで特に興味深かったのは、彼が日本と欧州の重大な違いの…