藤井 聡(東工大教授)

タクシー問題の構造について

塾生の“タクシーブーム”に便乗して(笑),一つアップいたします. 川端君も指摘しているように,やはり,「タクシーの問題」を考えることは,昨今の「構造改革イデオロギー」の誤謬を確認する上でも,そして,その誤謬をどの様に乗り越えていくべきかを考え…

政府がタクシーの自由化を返上

わたしたちが普段よく使う「タクシー」ですが,小泉内閣の時の2002年に,自由化されました.ですが,その自由化の弊害が大きく,この度,自由化路線を変更する方針を,国交省がまとめました. タクシー業界 自由化返上 過剰深刻、台数・参入の壁修復国土交通…

負の神としての「悪魔」について

日本在住の欧州から来た人物と酒場で話していた時のことである。文化の違いをあれこれと話すのは楽しいものであるが、中でもキリスト教の考え方について話を聞くのは、何とも興味深い。そんな話の一つで特に興味深かったのは、彼が日本と欧州の重大な違いの…

道路関連報道に見る〈基本的国家了解〉の溶解

道路行政を巡る否定的報道 このところ連日「道路」の話題が新聞紙面やテレビの報道番組をにぎわせている。道路特定財源の一般財源化や暫定税率の話題から、道路財源である五九兆円という数字や、一万四千キロの高速道路網計画や費用便益比、道路の中期計画な…

土地と人間(後半)「よかよか」と「しゃーないなぁ」

前号では、筆者が九州に対して特殊な思い入れを抱いていることを述べた。そして、その思い入れの内実を述べるためにまず、筆者が関西で生まれ育ち、現在東京に居ることを述べた。その中で、「大阪のおばちゃん」という抽象概念を引き合いに、東京に各種のコ…